村田 喜代子著『屋根屋』

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村田 喜代子著『屋根屋』講談社、2014年4月刊、307頁、1600円
 
主人公みのりは、四十代の専業主婦。
五十代のサラリーマンの夫と高一の息子の三人家族。
自宅の屋根が壊れ、雨漏りの修理にやって来た、永瀬屋根屋と出会います。
永瀬は五十代半ばのがっちりした大男。
彼は妻に先立たれ、心の病の治療に「夢日記」を付けることから始まって、夢を自在に扱うことが出来るようになります。
そうしたことから、みのりと永瀬屋根屋の「夢行き」が始まります。
彼女の平凡な静かな生活の中に、不思議な夢の生活が入ってきます。
夢の中で二人は出会い、(彼女の夢の中に、彼が登場します。)法隆寺などの日本のお寺の屋根から始まって、そして、フランスのノートルダム大聖堂の屋根まで、不思議な「夢物語」が始まります。
何が夢で何が本当なのか。
最後には、永瀬屋根屋の失踪で幕を下ろすのですが、ちょっと不思議な、ちょっと官能的な(何かあるわけではないのですが)、ちょっと恐ろしい(女性の)小説です。

村田喜代子の作品は初めて読みましたが、独特な世界に引き込まれました。

なお、本書は、『群像』2012年8月号~2013年11月号(2012年12月号、2013年4、7月号を除く)に掲載されたものを単行本化したものです。

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